2026年9月24日、AWSが東京・麻布台ヒルズ 森JPタワーで開催したコーディングエージェント「Kiro」のイベントに、OPS Orchestraを運営する株式会社オープンアップシステムが参加しました。夜に行われた「Kiro Meetup」では、当社ソリューションビジネス本部の藤牧本部長が登壇し、全社で取り組んできたAI活用の歩みと、その過程で直面した課題を社外の皆さまに向けてご紹介しました。

※AWS公式ブログのイベントレポートはこちら

コーディングエージェント「Kiro」とは

「Kiro」はAWSが提供するAIコーディングエージェントです。実現したいことを仕様(スペック)として伝えると、AIが設計・実装・テストまで一貫して進めます。当社でも現在、約125名が日々の業務で活用しています。

ハンズオンに参加して

イベントの前半は、Kiroを使ってAIと一緒に開発を進める流れを、実際に手を動かして体験するハンズオンでした。会場には、すでにKiroを活用している開発者から、これから導入を検討している企業の方まで、さまざまな立場の参加者が集まりました。

各自がPCを持ち込み、約3時間かけてセットアップから開発までを体験。メンターが常駐し、手が止まるとすぐに声をかけてもらえる和やかな雰囲気の中、仕様を書くところからアプリが動くところまで一通り体験することができました。

新しい形のKiro「Kiro Crew」

AWSから紹介された最新情報の中でも、特に印象に残ったのが「Kiro Crew」です。これまでのKiroは、開発者が画面の前で指示を出し、AIとやり取りしながら作業を進めるものでした。

Kiro Crewは、開発者がその場にいなくてもAIが作業を続け、複数のAIエージェントが役割を分担してチームのように開発を進める仕組みです。定期的に行う作業を任せたり、人の確認が必要になったときだけ知らせてもらったりできます。「AIに指示して手伝ってもらう」から「AIのチームに仕事を任せる」へ。開発の進め方がもう一段変わりそうだと感じる紹介でした。

藤牧本部長の講演 ― 課題を超えた先にあった「人への投資」

イベント後半の「Kiro Meetup」では、ライトニングトークの枠で、藤牧本部長が「人的資本経営によるAI導入と、我々が直面した課題のご紹介」と題して講演しました。はじめにご紹介したのは、当社のAI活用の歩みです。

当社のAI活用の歩み

乗り越えてきた課題

「1時間」が変えた懐疑論

「AIが来ると仕事が増えるだけ」という声が多い中、新人が1か月かかる作業をAIが1時間で終える様子を実演したことが転換点に。「説明より実演」が最速の説得でした。

セキュリティ・情報管理への懸念

利用ガイドライン、承認済みツール、学習オプトアウトの3つのルールを先に整え、全員が安心して使える土台を作りました。

AI活用力は「指示する力」で伸びる

AIへの指示とチームへの指示は同じスキル。目標・背景・制約を伝え、結果を振り返る力が鍵になります。

バイブコーディングからスペック駆動開発へ

プロンプトを考える時間が増える問題を、要件をスペックにしてAIへの指示を自動で作る方法で解消しました。

目的を理解する人こそAIが速い

「何を実現したいか」がはっきりしている現場担当者ほど、AIを使いこなせることが分かりました。

全体をコーディネートするFDEの視点

一部の工程だけ速くしても全体は速くなりません。全工程を見渡すFDE(Full-stack Digital Enabler)の育成へ、採用・育成方針を転換しています。

「AIは人を代替しない。
人の可能性を拡張する。」

講演は、当社が考える人的資本経営の話で締めくくられました。セキュアな環境整備、Kiroの導入、FDE人材の育成、全社員へのAIアクセス、集合研修、OPS AI Lab。これらはすべて「人を資本として投資する」という意思決定から生まれたものです。

当日の様子やKiro Meetupの詳細は、AWS公式ブログのイベントレポートでもご紹介いただいています。

AWS公式ブログ:Kiro Meetup イベントレポートを読む →

参加して感じたこと

社外の場で改めて当社の歩みをお伝えすると、全社員へのライセンス付与やルールづくり、スペック駆動開発の標準化など、一つひとつが大きな決断の積み重ねだったと実感します。同時に、Kiro Crewのような新しい仕組みも次々に登場しており、AI活用はまだ進化の途中だとも感じました。OPS Orchestraは、こうして得た知見を日々のサービスやお客様へのご提案に生かしてまいります。